ここまでの章はいかがでしたでしょうか。簡単でしたか?難しかったですか?

主体は三分割法に沿った配置、背景や前景はボケを作るといった事などを、感動したその場でできることが上達の近道であります。是非近所でお試し頂ければと思います。
最後は今までの章の内容を、私が実際どの様にして撮っているかなどを述べてみたいと思います。


まず最初ですが、風景に感動する所から入ります。それは壮大な風景であれば分かりやすいですが、マクロ撮影のようなじっくり見ないと感動を得られない風景まで様々です。
探す際は目をギラギラさせないのがポイントです。散歩しながら、「あわよくば撮ってみようかな」程度で、常に平常心を心がけています。

一緒に歩いてくれる人がいれば、感動を発見できる確率は2倍です。とてもありがたいです。


そんな形で少しでも感動できるポイントを見つけたらファインダーを覗きます。その昔、絵描きが指で四角いフレームを作ったりしていましたが、恥ずかしくてできないですよね。でもカメラなら簡単です。覗けばいいのです。

ファインダーを覗くと、既にそこは2次元の世界ですよね。一枚の絵のように見えるのです。ここが第六章や第七章で書いたフレーミングとなります。いい絵になる位置を見つけます。


図9-1:絵画展に来たつもりでファインダーを覗こう!

そしてこの図のように絵画展に来たつもりで、その絵を見渡します。余計なものが入っていたりするので、ファインダーを覗きながら一歩、二歩と左右に動いたりします。この辺りは第五章でやりました写真の引き算ですね。

絵のイメージができたら撮影ですが、この時の絵のイメージによって露出補正を操作します。ISOやF値も変更します。この辺りでは第三章の三分割法、第四章のAFロック、第八章のボケの作成などを行ってしまうのですね。

そして撮影です。

本当にイメージ通りになったかは背面の液晶画面で確認します。

ちなみに液晶画面で確認する事を良しとしない方がいるのも事実です。「我々がフィルムカメラを使っていた頃は…」なんて定番の言葉が飛び出したりしますが、確認をしないよりはした方が上達が早いです。一体自分がどのレンズを使って、どういう露出で失敗したのかを後で判断する為にも見た方が良いでしょう。
日射しが強い時は見えませんが、それは仕方ありません。



ということで、私の撮り方は至って普通だと思いますが、最初は慣れるまで手順を2,3飛ばすのが普通です。私の場合は「ファインダーの隅々まで確認する」といった部分を怠ってしまう事が多かったです。



さて、本講座内容においては多くの基本項目をスルーしています。この内容で物足りない方は、以下の内容にもチャレンジしてみてください。

・露出補正
・シャッタースピード
・ISO
・ホワイトバランス
・測光
・被写界深度
・RAW/RAW現像
・レタッチ

まだまだ色々ありますね。基本的にはシャッター押せば絵ができるのです。楽ですよね。楽な作業だからこそ、グッと来る絵にする為には、それなりの知識とテクニックが必要となるわけです。

しかし、そうは言ってもたかが写真、気楽に撮りたいのが普通です。そこで当講座の内容を無意識にできるようになれば、細かい知識を飛ばして感動的な写真が撮れるようになるのでは、と思っております。撮れなかったらゴメンナサイ。

一応この内容を実現してきた私が居ますので、信じて頂ければと思います。

ということで、是非楽しい写真生活を送って下さい。

前の章へ

mixiチェック