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最後は応用編です。

ここまでやればマクロレンズ1本で表現の幅が広がったはずです。
最後は私が撮ったマクロ写真を1つ1つ自画自賛して締めくくりにしたいと思います。

冷ややかな目で見られればマクロマスターです。
おめでとうございます。

火炎放射
火炎放射 posted by (C)葱

薔薇の写真なのですが、マクロレンズなのに一歩引いてますね。ポイントアップです。更に背景に玉ボケを持ってきています。更にポイント倍です。クイズダービーで言うと篠沢教授並みです。

しかも「火炎放射」というタイトルで花が火を放っているかのように表現した所で、はらたいら並みになります。



幻想世界
幻想世界 posted by (C)葱

雨上がりの早朝にシベを狙って撮ったクローズアップ写真。被写体が最高に面白いと感じたので、こういう場合は寄って寄っての撮影が生きます。

特徴的なのは右上の玉ボケ。
ここにこれが無いと、クリープの入っていないコーヒーのようになります。

綺麗な部分だけでは無く、無駄になる空間をどう埋めるかが重要だと思います。



おさんぽ
おさんぽ posted by (C)葱

非常に小さな虫にフォーカスをあてた、シンプルな写真です。
三分割法によって、主体を右下に持ってきている為、全く違和感がありません。このような小さな虫なのに、なぜか存在感があります。

つまり構図さえしっかりしていれば、主体をアップにする必要は無いということです。

加えて背景の玉ボケ。
西部警察で大門が最後に登場して大活躍するくらい王道です。

あえて言うならこの写真には色が足りないと思います。
最後の最後で石原裕次郎が出てくると思ったら、石原良純のストップモーションでエンディングといった感じで、何かが足りないのです。



コスモスと蝶
コスモスと蝶 posted by (C)葱

こちらの写真の特徴としては、大胆な前ボケを狙った前景のコスモスでしょう。
なぜこのシルエットだけでコスモスと分かるのか、それは背景にクッキリ写ったコスモスがあるからです。

この前景のコスモスは、まるで吉田栄作がツーブロックであることが当たり前かのような、それくらい王道な撮り方だと思います。

そしてプラスポイントとしては、主体として蝶が入っている事でしょうか。これは吉田栄作が渡米する際に「俺は絶対ジャンボになってやる」と言ったくらいポイントが高くなります。



アグロステンマ
アグロステンマ posted by (C)葱

最後はごくごくありふれた花に虫が付いているという写真。

一歩引いて撮っている所がポイントですね。主体の虫にアップしないところは上記にもあった通りでポイントアップです。ナイトライダーでデボンの偽物が出てきたくらいの衝撃です。

更に背景に白い花をボカして持ってきています。手前の花の色とは別の色にすることで際だってきています。小室哲哉が歌うCDを初めて聴いた時くらいのインパクトがあります。



ということで、講座の最後が本当にコレで良いのかどうかは別として、これからも色々な発見があると思っています。
七回に渡って書いた内容以外にも色々あると思います。
マクロ撮影に限りませんが、気づくか気づかないか、これが非常に大きなウエイトを占めています。

色々なものに気づいて失敗を繰り返す事が上達の近道だと思います。
最後はロシアの思想家、ドストエフネギー(1977〜)の言葉を引用して最後にしたいと思います。

驚く写真を撮るチャンスは皆にある。
         撮れないのは、ただ見逃しているだけである。
フョードル・ドストエフネギー

マクロの無駄撮り、それは奇跡への第一歩である
フョードル・ドストエフネギー



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